㈱エイコウサービスのSDGs 2020年11月2日OA
常務取締役 若林純一さん
会社のプロフィールをご紹介ください。
昭和29年の創業当初は、し尿の収集運搬を行っていたのですが、そこから下水道のメンテナンスを始めて産業廃棄物中間処分リサイクル工場になりました。最近は農業部門を始めたり、害虫防除という建物に虫を寄せ付けなくする薬を噴霧作業の事業も始めました。
持続可能な未来づくりに貢献する事業内容を教えてください。
産業廃棄物中間処分場自体は10年ぐらい前から始めてたんですが、自社でリサイクルして有効活用できるような形を2013年から始めてます。2013年1月に「エコアクション21」を取得しました。
SDGsの目標の中のどれに該当するとお考えですか?
2番と6番と11番14番です。事業の柱となるのは14番の「安全な水とトイレを世界中に」という部分です。
11番の「住み続けられるまちづくり」は、円滑に皆さんが生活を送れるように常に下水道のメンテナンス修繕を行っていますし、一般的に家庭排水は、家で処理して下水道に流されるんですが、それに対してさらにペーハーチェックをするなどして、害のないものを流しています。
そのような中で「農業部門」を立ち上げたとか。きっかけは?
富士商工会議所青年部という若手経営者が集まる会があるのですが、そこに入らせて頂いて活動していく中で、自分なりに富士市の問題ってどんなところがあるのかなとか、うちの会社でこれから出来る事って何があるんだろうって考えた時に、増えている高齢者の皆さんの役に立てることはないだろうかと考えました。今まで支えていただいた恩返しとして、畑を私達の方で用意して、高齢者の方のコミュニティスペース的な感じでの農作業に携わっていただけたらいいなっていう思いから立ち上げさせてもらいました。立ち上げてそろそろ3年になります。
具体的にどのようになさっているのですか?
本業のリサイクル工場でもともと動物の飼料、家畜の飼料を製造販売していたんです。土作りが大切だということはいろんな方からまた聞いてたので、土作りをするにあたって、うちの飼料を使っていただいている家畜農家さんに相談したところ、たい肥が出ると教えていただいたんです。そのたい肥を買わせてもらって土づくりをすることにしました。
リサイクル工場で作った飼料を食べた家畜から得たたい肥で土を作っているという、回り回って、循環型にたどりつきました。自分たちで野菜を作っているような気がしています。
これも、すべて人とのつながりで実現したと思っています。
実際野菜作りを始めてみていかがですか?
家庭菜園をしている程度のメンバーで始めたんです。
天間と大淵の2か所の畑で、現時点で作ってるのは、里芋、じゃがいも、大根、小松菜、ほうれん草、ネギ、エシャレットなどを作っています。何がこの土壌に合うのかなって試行錯誤しながらやってる状態です。
この畑に携わっているのは社長と私を含めて14名ぐらいです。立ち上げ当初は、自発的なメンバーはいなかったんですけれど、作業を続けていくうちに、近所を散歩してる方々からこんにちはとかおはようございますとかって挨拶をされたり励ましていただけるんですよ。しばらくすると、従業員たちから、そろそろ作付けですよ、とか、耕し行ってきますとか、自主的にやってくれるようになりました。たくさん取れたので近所に届けてきましたよっていう話をしてくれたりすることもあります。
事業を通じ、どのような未来を作りたいとお考えでしょうか。今後の展望をお願いします。
従来通り、下水道とかライフラインの確保の部分は続けていきながら、農業部門を地域のコミュニティースペースとして、高齢者だけでなく障害者の方にも気軽に来てもらえる畑にしていきたいと思っています。
お話を伺って、新たに、8番の「働きがいも経済成長も」12番の「作る責任つかう責任」にもチャレンジしているのだなと感じました。
(インタビュー 2020年11月2日)