コアレックス信栄株式会社のSDGs 2020年12月14日OA

 

代表取締役社長 黒崎 暁さん

会社のご紹介をお願いします

コアレックスは「紙」のリサイクルを担っています。 モノづくりを通して皆様の暮らしや環境への貢献に取り組み続けています。具体的には、従来であれば、焼却処理されていた再生が難しい古紙から、高品質なトイレットペーパー、テッシュペーパー、ハンドタオルを製造しています。私たちコアレックスは独自の古紙再生技術によって、 地域や消費者の皆様に寄り添う紙づくりを実践しています。つまり「さまざまな人生に関わる紙」。 未来につながる「にっぽんの暮ら紙」作りということです。

トイレットペーパーといえば、新型コロナウイルス感染症拡大の影響の中、店頭から一気になくなった事がありました。実際、どのようなことが起こっていたのでしょうか

新型コロナウイルス感染症拡大の影響の中、SNSでの情報を発端に、3月上旬から5月にかけて、店頭からトイレットペーパーが無くなったということがありましたね。実際に、我々メーカーには在庫はありましたし、一次物流で「メーカーから問屋に持って行く分」はありました。しかし、二次物流で「問屋から店に出す」ことができなかったようです。そのため、お店ではお客様が少し多く買っていくとすぐに無くなってしまって、店頭には在庫がないということで、火がついて大変な連鎖になってしまったようです。もし、その時たくさん買った方がいたら、それは備蓄にして頂きたい。

「備蓄にする」のは、なぜでしょうか

トイレットペーパーの市場規模は1400億円です。年間消費量はどれくらいかというと、日本の全体の世帯数を4900万世帯として、1400億円を1パックで割ると、大体「一年間に4億2000パック消費」、4900万世帯だと「一年間1世帯8.5パック」という計算になります。簡単に言うと、「4人家族で1カ月1パック」使うことになります。一時的に多く買ってしまうと大変な状態が起きるので、これまで当社がずっと推進している「備蓄」「ローリングストック」のサイクルを皆さんにも理解してほしいと思います。

事業は、SDGsの目標のどれに該当するとお考えですか?

4・5・6・7・8・9・10・11・12・13・14・15・17 です。

「トイレットペーパーがなくなる」というSNS情報が発端で、大量に買うという一人一人の購買行動の結果が、この古紙のリサイクルに大きな影響を及ぼした要因と考えると、やはりSDGsの12の8にある、ライフスタイルに関する情報や知識をしっかり発信することは重要だと思います。

そして、同じSDGsの12の5 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減することもです。昨今、自然災害が年々と規模が大きく被害をもたらしていますが、地球温暖化の影響が大きいと考えます。弊社では、使い捨てられ焼却処分される難再生古紙を世界で唯一、再生利用できる技術を開発、パルプ100%製品と同等、もしくはそれ以上の品質の商品化ができます。トイレットペーパーは、二度と再生できない紙ですから「廃棄物の発生防止、削減、再生利用」に大いに貢献できます。

また、トイレットペーパーを包む袋も佐川印刷株式会社様と共同開発しました。このフィルムは「生分解性フィルム」で生産から5年後に、生分解し、自然に帰るという特徴があり、廃棄物の発生防止、削減に大きく貢献するものです。

トイレットペーパーは、お年寄りから子どもまで誰もが、災害の時も、健康で幸せに暮らしている時でも、必ず毎日使うものです。SDGsの目標の達成まであと10年しかありませんが、消費者の皆様と我々メーカー、一人一人が行動の変革を起こさない限り、目標達成に近づかないと思います。

SDGs関連の商品としては、「チャコペロ」という商品の開発もしているそうですね。

はい。チャアコペロは、「ありそうでなかった茶色のペーパーロール」です。

コロナ禍で、通販の利用が増え、段ボールという素材が、日本国内の中で多く流通されるようになりました。そこで、通常トイレットペーパーで使われる上質の古紙がなくなった時、段ボールだけで作ったらという発想で製品化したものです。コーヒーショップで、コーヒーなどを飲むとき、茶色いナプキンはパルプの未晒のもので、口を拭いたりお食事するときのナプキンも茶色いものです。なぜトイレットペーパーだけは白でなくてはいけないのか。未晒の茶色がお洒落で、消費者に受入れられているのに、トイレットペーパーは白くないとダメという消費者の心理を、SDGsの視点で考えてみたいと思っています。

外部の団体との連携もしていますね

くすのき学園さんと一緒に、紙資源循環に関する取り組みを、本年5月から始めました。

コアレックス信栄の工場の敷地の中に、くすのき学園の作業所を建て、利用者さんが毎日、トイレットペーパーの個別包装、梱包作業をしてくれています。コアレックスから、古紙の回収の委託をさせてもらって、リサイクルの作業も行ってくれています。障害者優先調達推進法に基づいて、市役所、学校、公共施設などに販売をしています。

更に、障害を持った方が描いた絵をデザインした「ありがとうロール」を販売していて、富士市立中央病院と富士市の医師会に寄贈し、メデイアにも取りあげていただきました。

しかし、新型コロナの影響で、くすのき学園も売上げが半分近くにまで落ちていると聞きます。

くすのき学園と併設している「ふじやま学園」は障害を持った子供たちの入所施設です。発達障害のお子さんやDV・虐待のケースで、親元と離される形で、ふじやま学園に入所されるお子さんが多くいます。障害があっても、自分たちにできることを実践しようと皆さん頑張っています。私たちも一生懸命応援していきたいと思っています。

ふるさと納税として「えんとつ町のプペル」とのコラボをされていますね

弊社の製造製品のうちNB商品が2割弱、その他8割がPB商品です。再生紙トイレットペーパーの約20%強の市場をもつ企業として、このような生産比率を見直し、CORELEXブランド化を前面にだした営業戦略に舵を取る予定です。

具体的実践方法の一つとして、吉本興業様とSDGsの目標に向かいタイアップすることを考えました。吉本興業はSDGsにかなり力を入れていて、東京新宿本部にて発生する紙ごみを回収、弊社にて再生し、それを吉本興業オリジナルトイレットペーパー「うんちくんロール」として製品化し、循環型商品としてPRに使ってもらっています。

また、「環境」「福祉」などをテーマとした催しを通じて、メディア露出効果の高い吉本芸人さんとコラボができました。今回コラボさせていただいたのは、西野亮廣さんがプロデューサーを務める絵本「えんとつ町のプペル」です。

えんとつ町のプペルは、イラスト・着色・デザインなど総勢33名のクリエイターによる分業体制で4年をかけて制作された絵本です。この取り組みは「クラウドファンディング」を使って資金を募り、想いに賛同した人々の協力によって、5,000部でヒットと呼ばれる絵本業界で55万部を超える異例のヒットとなりました。この絵本が12月25日に映画化され、全国の映画館で公開されます。原作者であるキングコング西野さんが製作総指揮・脚本を手がける本年度注目の作品です。

現在、西野亮廣監修の特別装飾をshibuya-sanおよび東急プラザ渋谷にて展示しています。この絵本、映画とタイアップしたトイレットペーパーを作りました。このトイレットペーパーは、「えんとつ町のプペル」の絵本、映画で制作活動をする際に発生した紙ゴミを回収して、原料の一部として使用しています。

また、この「CHIMNEY TOWM(チムニータウン)」えんとつ町のトイレットペーパーは、3つのいいことで、地球と社会にやさしい製品としてお届けしています。

①環境保全・資源保護 ②障害者就労 ③社会貢献です。

①は、紙ゴミを再資源化 ②は、福祉作業所「くすの木学園」さんにお手伝いいただく ③は、富士市のふるさと納税の返礼品であり、かつ、売上げの3%が世界中の子供たちへ絵本「えんとつ町のプペル」を寄付する活動に使われます。

現在、課題に感じていることはありますか?

学校の牛乳パックのリサイクルです。学校の牛乳パックが燃やされていることを知ったのは、「古紙リサイクル消費者懇談会」だったので、勉強になりました。今年の1月と2月に厚生労働省が、「輸入食品の安全性確保に関するリスクコミュニケーション」を開き、私も出席してきました。輸入食品と牛乳パックの牛乳は関係ないとは思うけれど、衛生の法律が変わったので、厚生労働省の方にも「HACCAPも重要だけれども、学校牛乳パックがごみになっているのはいかがなものか」というのは提言として伝えることができました。

そして、もう一つは、消費者が、リサイクル品をもっと使っていかないと循環しないという点です。

今後の展望をお聞かせください。

トイレットペーパーは、「二度と再生できない紙」です。限られた資源を有効に活用することが、私たちの使命と考えます。二度と再生できない紙=トイレットペーパーは100%再生紙をお使いください。よろしくお願い申し上げます。

(インタビュー 2020年12月14日)

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