㈱ポーラのSDGs 2020年11月9日OA

  

静岡地区担当 岸本裕さん    

会社のプロフィールをお願いします。 

株式会社ポーラは化粧品の会社です。今年で創業91年。創業は静岡県。その名残もあり、今も工場は静岡県にあります。化粧品販売、サービスを行うビューティディレクターが全国に4万人おります。

持続可能な未来づくりに貢献する「考え方」があるとか?

はい。持続可能な社会を創るのは「人」と考えています。私たちは、「人の可能性」を追求している企業を自負しています。可能性を阻む壁となるような、ジェンダー格差、地域格差、年齢の壁を壊して人の可能性を最大化できる社会を創りたいと考えています。

ジェンダー平等という意味では、女性の就労支援をしていまして、女性のビジネスリーダーが4万名おります。地域貢献の点では、富士市と包括連結協定を結び、地域協業を目指しています。年齢の壁の点では、60歳以上のビューティディレクターが1万名おります。

「実践例」をお聞かせください。

女性ビジネスリーダーを全国に輩出しています。この富士市にも、年商3億を超えるようなポーラのビューティディレクターが複数います。地域活性化の取組みとして、富士市とも包括連結協定を結んでいます。

SDGsの17の目標のうち、事業はどれに該当するとお考えですか?

5は、女性の雇用づくり、女性役員比率40%が該当すると思います。

11、17は、地方自治体との協業です。

8は定年退職のない働き方に該当します。実際、60歳以上のビューティディレクターが1万名おります。

12は、CO2排出量26%削減を目指しています。

「女性が輝く未来づくり」への取り組みについて、詳しく教えてください。

女性が当たり前に活躍する社会をつくりたいと考えています。日本は女性の地位が低い国と言えると思います。ジェンダーギャップ指数は世界121位と先進国のなかで最下位です。月商1億以上のグランドオーナーという女性リーダーが全国に約200名いるのですが、そのメンバーが活躍できる場を作ることにより、女性活躍のベースを作っていると自負しています。

「ビューティーディレクター」とは、どのような方ですか。

ポーラの商品、サービスを提供している女性です。商品を販売するだけではなく、お客さまに触れることで、お客様を元気にする存在であろうと、みんなと話し合っています。

「ビューティーディレクター」制度を導入した当時、ポーラさんの感じていた社会課題とは。

戦後、女性が販売するという概念がない時代がありました。これからの日本の成長を考えた場合、女性と地方の躍進が鍵になると考え、そこで、ポーラは女性初の販売員を誕生させました。

「ビューティーディレクター」方のやりがいについてどのようにお考えですか?

ただ、肌をきれいにするだけの仕事ではないと思っています。お客様の人生に寄り添って、一人ひとりの可能性を引き出す存在になってほしいと思いますし、その思いを共有しています。お客さまの気持ちが前向きになることに働き甲斐を感じています。

「ビューティーディレクター」の方が地域貢献もなさっているとか。

富士市との包括連結協定を皮切りに、富士市の課題について考えるようになりました。その中でも大きいのは、若者の流出で、主な要因は、市内に仕事がないことだと思います。富士市で活躍する女性の講話を中学で行うことで、地元で働くすばらしさを実感してもらおうと考えました。

キャリア講話を聴いた中学生の声にはどのようなものがありましたか。

自分の可能性が無限大である。やりたいという気持ちがあれば、なにものにもなれると思った、という感想がありました。

これらの事業を通じ、どのような未来を作りたいとお考えでしょうか。

誰もが自分の可能性を信じられる未来を創りたいと思います。また、女性が輝く未来、富士市で生きる若者が希望を持てる未来を創りたいですね。

(インタビュー 2020年11月9日)

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