バラのマドレーヌのお店 ランジェラのSDGs 2021年9月6日OA

      

バラのマドレーヌのお店 ランジェラ 花崎一水さん

お店のご紹介をお願いします。

日本唯一のバラのマドレーヌ専門店です。2013年にお店をオープンしました。女性スタッフ8名で働いています。素材にこだわっていまして、厳選した小麦を使って、北海道バター、富士山麓の新鮮な卵、はちみつ、着色料、保存料などは使用せず、素材の本来の味と香りを楽しんでいただきたいと思っています。バラの花という形ですので、だれもが笑顔になる「スイーツ界のお花屋さん」を目指します。「贈られる方はもちろん、贈る方も幸せにする」そんなお菓子を作っています。

そんなランジェラさんが考え、実践しているSDGsとはどのようなものでしょうか。

未来を生きる 幸せと安心 そして感動 安心安全なお菓子作り。そして、世界の大切な人を共に大切にする。 地域のつながりと女性が輝く働き方。などを実践しています。

SDGsの17の目標のうちどれに該当する事業をなさっているとお考えですか?

2:安心安全な材料で健康増進、4:知識と経験の提供、5:女性の活躍、子育ての両立、7:地球環境をクリーンに、8:業務の効率化とチャレンジで組織の成長を伸ばす、9:保存技術の開発、11:地域と暮らす、12:食品ロスを削減、安全をお届け が該当すると思います。

それぞれどのような取り組みをしているか、詳しくお聞かせください。

2の「安心安全な材料で健康増進」は、質のよい原材料を使用し、より安全で安心な、おいしい製品を提供することでお客様の健康増進に貢献します。着色料、保存料は使用しません。唯一、ベーキングパウダーは食品添加物になりますが、アルミニウムフリーのものを使用しております。

4の「知識と経験の提供」は、職業体験の受け入れや職業講話を通し、社会経験を提供しています。洋菓子の歴史的背景やすばらしさ、本物の美味しさを伝えたいと考えていて、小学校では、神戸小学校、富士第一小学校、第二小学校、岩松小学校、中学校では富士中への職業講話、岳陽中、富士中の職場体験などを受け入れています。職業講話では、私の今までの道のりや、どんな資格が必要かなどを話して、一緒にケーキの仕上げをして、作り立てを食べてもらいます。「体験ができてよかった。」や、「夢って叶うかもしれないと思った」言ってもらえます。また、職場体験では「1つの商品を作って売るのに、こんなに沢山の人の手かけられて商品が出来上がることを初めて知りました。」という声も頂いています。

5の「女性の活躍、子育ての両立」は、女性を積極的に雇用したら、現在すべてが女性のスタッフになっています。従業員の子育てとの両立を支援する柔軟な雇用時間を提供しています。ケーキ屋さんにはない、日曜日、月曜日が定休日です。子供の学校行事や、急に病院に連れて行く、送迎の中抜けなど、子育てに無理のない、働き方になってます。時間の融通が利くので働きやすい、週休2日が確保されているので誰かの仕事を途中から引き継ぐことはあまりなく、労働環境にメリハリがある。との声があります。

7の「地球環境をクリーンに」は、マドレーヌ専門店なので焼菓子がメインで消費期限が長いので、食品廃棄率と食品ロスが減らせています。あと、冷凍ケーキも始めました。生のデコレーションケーキは予約でのみ対応しています。ゴミの分別はもちろん資源の分別、店内外の電球はすべてLED、電力削減をしていますし。以前は、商品を見せたかったのでグラスチックボックスにしていましたけれど、可能な限り紙の箱に変えていこうと思っています。

8の「業務の効率化とチャレンジで組織の成長を伸ばす」は、従業員同士のコミュニケーションの充実により時間と心に余裕を持たせました。作業の効率化と新しいものを生む喜びを共有し、生産意欲向上を図ります。ネット販売が主になっているので、夜中に物が売れているのもいいと思います。

9の「保存技術の開発」は、厳選された材料だけで作られたお菓子は、保存期間が短いとされているんですが、安全の中で消費期限を延ばす研究開発にチャレンジしています。焼き菓子の包装の中に、中の酸素を抜く脱酸素剤がありますが、何種類も試して今のものを選びました。また、フィルムも研究して今の物に至っていました。そのために商品の水分量や、酸化を数年前までは、検査機関に依頼していましたが、現在は社内でできるようになっています。

11の「地域と暮らす」は、地元富士市の花「薔薇」をモチーフにしました。自然の恵みにあふれる富士市の誇りを世界に届けたいと思っています。また、地域のイベントに参加及びサポート、積極的なまちづくりに取り組みます。富士市の花薔薇をモチーフにし、すべてのケーキにばらをあしらい、全国PRしています。富士まつりでは踊ったり、花火協賛をしたり、ふもと博など、出店依頼のものはチャレンジしております。

12の「食品ロスを削減、安全をお届け」は、世界的に問題である食品ロスを削減するために、食品廃棄物などの発生自体を減らす「発生抑制」に取り組んでいます。衛生面では、従業員への徹底指導、お客様へ安全な場所で作られた安全なお菓子をお届けしています。ハサップをもとに衛生管理は徹底しています。焼菓子、ケーキはホールケーキでの販売がほとんどなので、食品ロスはほとんどありません。

取り組みを通じ、どのような未来を作りたいとお考えでしょうか。

ケーキ屋にできることは小さいのですが、小さな行動が、世界を変える大きな力になると信じています。

 

(インタビュー 2021年9月6日)

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