大昭和紙工産業㈱のSDGs 2020年10月12日OA
生産本部 品質保証部 係長 齋藤宇迪さん 製品開発部 鈴木遥子さん
会社のプロフィールから教えていただけますか
大昭和紙工産業は紙袋や箱などのパッケージ惣菜カップや紙コップ用の紙といった機能紙の製造販売を行っております。また、仕掛け本屋知育玩具及びティッシュペーパーやトイレットペーパーといった家庭紙の販売を行っています。
設立は?
1940年に紙や紙製品の販売・加工を目的として設立された昭和商事株式会社が始まりとなっております。今年の11月20日には創立80周年を迎えます。
持続可能な未来づくりに貢献する事業内容があると伺ってるんですが。
20年30年ぐらい前の製品で、今はポリウレタンラミネートに変わってはいるんですけれど、離解性防湿紙は紙と防湿剤を分けることができるという点から今、また脚光を浴びています。三角コーナーで使える脱皮袋という商品もありまして、水をそのまま切ってゴミ箱に入れることができます。使い終わった後の処理まで考えて作っています。
そして、最近5年ぐらいですが、話題のセルロースナノファイバーというものも弊社で開発してています。CNF自体の開発生産から自社で行っています。
それらの事業はSDGsのどれに該当するとお考えでしょうか。
17個全てに該当するように工夫しています。
いくつかの取り組みがそれぞれ複数個ずつSDGsの項目に該当しております。
例えば FSC認証と言いまして管理された森林から取った木材を使って、工程を認証というチェーンで繋げ、適切に管理された森林からの製品を目に見える形で消費者に届ける取り組みをしています。
また、先ほど紹介した脱皮袋は、「脱皮袋」は、環境省の「プラスチック:スマート」という、海洋プラスチック問題解決の取り組みを応援する「プラスチック:スマート」でも紹介されています。浜松市のウミガメを守る事業とした、土のう袋を提供した活動や、ほかにも工場の労働災害の低減に努めています。
新素材のCNFを使おうと思ったきっかけは?
紙袋と機能紙等の紙製品を扱っている会社なので、木材素材は最も身近な材料だったということが第一です。2015年に社長と当時の開発部の部長が、ふじのくにCNFフォーラム設立記念キックオフセミナーに参加したところからの始まりで、そこからただ話を聞いて終わるんじゃなくてとにかくやってみようっていうことになりました。
どんな魅力を感じたんですか?
この世界で一番量の多いサスティナブルな素材だという事です。木材の繊維、セルロースをナノレベルまで解繊しまして、その特徴が非常に強度が強くて、鉄の5倍と言われているのは、少し言い過ぎかなとも思いますが、とにかく使用用途が多いということが言えます。最初は、CNFを買ってきて製品に取り入れようと思っていたのですが、関連会社の方からちょっと助言を頂いて、逆にCNFから作ってみようという動きになりました。
製品化は考えているんですか?
弊社のCNFの特徴として色が付いているというのがありまして、混ぜ合わせることでもうほぼどんな色でも作れるようになっています。この色を生かせないかなと、現在開発を進めているところです。紙と同じ材質なんだよっているのを知ってもらえるとちょっと手に取った時の感想というのは変わってくるんじゃないかなと思います。
事業を通じて、どんな未来を作りたいとお考えでしょうか?
大昭和紙工産業問題解決カンパニーとして製品開発していきたいと考えています。大昭和紙工産業に問い合わせれば環境問題を解決してくれると思ってもらえるようになりたいと思っています。常にサスティナブルな、環境を考えた製品を開発していたいと考えています。
(インタビュー 2020年10月12日)